ワンワークスのおすすめ映画評#3 『東京家族』

三回目は、これから公開する映画にしてみます。仕事柄、試写も見ますがあまりたくさん試写状が来るわけでもなく、(暗に試写状送ってくださいと言っているみたいですが)私は、日本アカデミーの会員でもなんでもないので、基本映画館へ足を運びお金を払って映画を見ることにしています。まあ、それでないと、一般のお客さんが何を求めているのか分からなくなるというのもあります。映画館に行きたくないなあという感覚があると、それは企画としてダメだなあとか、考えながら映画を選んでいます。 それだから、口コミというのは大事ですね。その口コミに自らなってみます。 来年1月19日、松竹にて公開、山田洋次監督の『東京家族』です。『東京物語』とか、小津監督とか、山田監督に特別思い入れがあるわけではない、私の感想です。(思い入れのある人に対して申し訳ないですが) とにかく、素直に感動いたしました。試写会の周りからもすすり泣く声があったので、自分も安心して涙していました。泣くつもりでなくても年齢とか自分の今までの経験とかが、許してくれない、みたいな感じです。 でもこの映画は、見る人の年齢や経験にも関係あるかなあ。20歳の頃だったら、これほどいいと思っただろうか?家族経験が長いほどいいんじゃないかなあと思う映画です。自分は本来なら、年齢的に西村雅彦さん演じる長男役に感情移入なんだろうけど、なぜか、橋爪功さん役に感情移入して、妻夫木君の役を自分の長男の息子にダブらせて見てしまう。また、次の瞬間には、西村さんの役に戻って、吉行和子さんの役を自分の母親とダブらせ、母親との死別を思い出しながら見たりしていました。色々な登場人物に感情移入して観れる映画というのは、そう見たことがありません。 まあ、たぶん、『東京物語』の比較で映画を見たりすれば、色々あったり、カメラアングルも気になったりするのでしょうが、自分で映画製作に関わっていると考えてしまうけど、一観客としてみると、あまり関係はありません。 特にこの映画の強さになっているのは、老夫婦と妻夫木くん、蒼井さんの若い子供達とのドラマの描き方かなあと感じました。人間ドラマだけでこの長めの時間の映画を持たせてしまうのだから、さすがでした。 宣伝マンではありませんが、多くの人に見てもらいたい映画でした。 三回、何とか一か月に一回やり続けまして、今年は終わりますが、来年はどうしようかなあ??まあ、続けることに意味があると考え、やっていくつもりではあります。